卒論修論の執筆に便利そうなソフトウェア一覧
さいきん執筆環境を1から作り直す機会があったので、そのときの作業と気づいたことをメモ。環境はMacOSです。
Latex環境
まずはここから.JIS X0212 for pTeXからpTeX.appをdmgファイルでインストールするのが一番手っ取り早いです.
インストール後は/Applications/pTeX.app/teTeX/bin/ へパスを通すことを忘れずに.
もしくはMacPortsでインストール。必要に応じて文字コードのバリアントを付けたりします。
% port install ptex +utf8
Omake
OMake つかって LaTeX コンパイルしたら簡単すぎて身長が5cm伸びた
を参考に.論文ソースががあるディレクトリでのファイル変更を検知して,自動でコンパイル作業をやってくれます.いちいちソースを保存するたびにplatexやdvipdfmxを叩く必要がなくなり捗ります。こちらはport install omakeで入れられます。
latexdiff
マイナーなツールだけど,人に添削してもらう時に便利です.これもport install latexdiffで。
old.texに加筆修正したnew.texがあるとして、以下のようにコマンドを実行すると
% latexdiff old.tex new.tex > diff.tex
new.texで加筆された部分が赤線でハイライトされます.他にも削除した部分は青の波線が引かれたりして,PDF出力したときにどこを修正したかが一目で分かるようになります。
普通、加筆前の古いtexファイルなんて残してないだろう・・という話なんですが、そこで前述のGitを使います。修正前のtexファイルをcommitしておけば、git diffする要領でtexの差分を出力することが可能です。
まずは.gitconfigに以下のような設定を記述します.
実際にlatexdiffを呼び出すのは,.gitconfigで参照している以下のシェルスクリプトから.
これで準備はおわりです。例えば過去にコミットしたv0.2タグのLaTeX文書と差分を出力したければ 、
% git ldiff v0.2
とするだけです。
mlh
こちらはまだ実際に導入していないのですが参考までに.
具体的には"nihongodesu"と打ったあとに"/"を打つと"日本語です"といったように変換されるらしいです.一つの文章を書く中でcmd+spaceを何度も押す必要がなくなって便利そう.
Jenkins
これも実際には使っていないんですが,研究室単位で導入しているとすごくよさげな気がします.学生はSubversionやGitで論文のバージョン管理をしておき,Jenkinsでリポジトリの自動ビルドをするように設定すれば,つねに最新のPDFを教員がチェックできるようになって便利そうです.
あまり実例が無いようなので,余裕のある学生はやってみてはどうでしょう?
まとめ
実際LaTeXをコンパイルできる環境とエディタさえあれば事足りるんですが,ここで紹介したようなコマンドラインツールを活用しているとだいぶ効率化が図れるとおもいます.特にビルド作業の自動化などは締め切りが近づくほどありがたみを感じるのでw,早い段階で導入できていると良いとおもいます.